未来の地球のために、SIEができること
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毎年4月22日は、環境保護活動への支持を示す「アースデイ(Earth Day)」として定められています。ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、ソニーグループの環境計画「Road to Zero」の一部として、製品および事業活動における環境負荷を低減し、プレイステーション®のコンテンツを社会変革に繋げられるような方法を検討するなど、環境保護活動に意欲的に取り組んできました。本記事では、そのうち過去1年間の主な取り組みをご紹介します。
1. プレイステーションのコミュニティを巻き込んだ、サステナビリティへの取り組み
気候変動や生物多様性への関心を高める新たな方法として、2月に発売を迎えたプレイステーション®4(PS4®)およびプレイステーション®5(PS5®)タイトル
『Horizon Forbidden West』では、同作の物語が現実世界の行動に繫がるような、ユーザー参加型の環境保護活動を実施。この取り組みやその他ユーザー参加型の活動を通じて、SIEは信頼するパートナーや団体と共に、50万本以上の木を植樹し、国連Playing for the PlanetアライアンスがGreen Game Jam 2022で掲げる目標植樹本数の50%を達成しています。この活動ではさらに、世界中の森林、海岸、草原の生態系の長期的な回復と保護の取り組みを促進しています。
2. 高品質なカーボンオフセットプロジェクトへの投資
SIEは世界中のプレイステーション®のユーザーの皆様とともにアースデイを祝うため、ゲームを1億時間プレイした際の*平均的な排出量に相当するカーボン・オフセット**を実施しました。SIEはGold Standardを通じて、途上国における生物多様性や持続可能な生活への貢献と、新たな再生可能エネルギーへの投資を組み合わせた支援を行っています。カーボン・オフセットに加えて、PS4***およびPS5****では、効率的なチップセット、電源、レストモードなどのエネルギー効率改善により、それぞれ推定57.4TWh(テラ・ワット・アワー)および0.8TWhの電力(2020年のギリシャの年間エネルギー消費量に相当)を抑制しました。SIE製品における環境負荷軽減のための取り組みについて、詳しくはこちらをご覧ください。
*世界各地域でネットワークに接続されたPS4およびPS5の2021年の平均電力消費量と炭素排出に基づく。
**日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、できるだけ排出量が減るよう削減努力を行い、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること
*** 2013年11月の発売から2021年12月末までにPS4が抑制した電力使用量の推定値。
**** 2020年11月の発売から2021年12月末までにPS5が抑制した電力使用量の推定値。
3. 環境保護への意識を高め、変化を促進させるビデオゲームの力
SIEは、今年もPlaying for the Planet Green Game Jamに参加します。PlayStation StudiosのひとつであるMedia Moleculeは、PS4タイトル『Dreams Universe』のプレイヤーが同作を活用し「持続可能な農業」をテーマにしたゲームを制作する、インタラクティブなゲームジャム*を開催します。プレイヤーは2022年5月2日まで『Dreams Universe』で作品を投稿することができ、ゲームジャム期間中に制作されアップロードされた最初の1,300本のゲームごとに最大100本、合計で最大13万本の木をSIEがThe Arbor Day Foundationと協力して植樹します。このプログラムは、Playing for the Planetアライアンスの一環として、国際連合環境計画(UNEP)と国連REDDプログラム*1が結成したPlay4Forestsが支援しています。
*指定された期間でゲームを制作し発表しあうイベントのこと
4. データセンターで使用するエネルギーを再生可能なものへ
SIEのゲームストリーミングに用いるサーバーの提供元と連携し、データセンターで使用する電力を再生可能なものに置き換える活動を促進しながら、エネルギー消費効率の最新基準を満たせるようにしました。2020年を基準とした場合、プレイステーションのゲームのストリーミングに使用した電力のうち78%が再生可能資源に由来し、*残りの 22%の電力を賄うために生じた炭素排出量を相殺するためカーボン・オフセットを実施しました。SIEでは次年度以降もこれを継続していきます。
*この排出量の計算手段は、GHGプロトコル・コーポレート基準 (the Greenhouse Gas Protocol Corporate Standard)が定めるガイドラインに従ったものです。
5. テレワークによる消費電力増に対応
2020年度(2020年4月から2021年3月)に続き、SIEでは社員がテレワークにより消費した電力の推定値を算出し、2021年度(2021年4月から2022年3月)における電力負荷をカーボン・オフセットにより相殺しました。また、欧米に拠点を置くSIEの主要オフィスでは100%再生可能電力の利用を継続していますが、日本のオフィスでも今年度末までに完全に再生可能な電力を利用する体制に移行する予定です。
6. ゲームのパッケージに再生プラスチックを使用
2021年度より、世界中で出荷しているプレイステーションのゲームのディスクケースに再生プラスチックを導入。この結果、この一年間でディスクケースに使用したプラスチックの約10%が産業廃棄物を再生したものとなりました。
7. ゲーム業界一丸で変革を推進
SIEは2019年に発足したPlaying for the Planetアライアンスの創設メンバーとして、UNEPが掲げる目標に貢献できるよう活動を続けています。アライアンスの成果や2022年に向けたSIEのコミットメントの詳細については、今年の2月に発行したPlaying for the Planet Annual Impact Report 2021をご覧ください。
この1年で様々な進捗がありましたが、やるべきことはまだ多くあります。SIE、ゲーム業界、そして一人一人がこの先どのように環境保護活動に取り組み、そしてともに変革をもたらしていけるのか想像するのが楽しみです。後世のために地球を守るためには変化をおこすこと、すなわちそれぞれの考えを行動に移し、適切なアクションを取っていくことが必要です。SIEは今後も環境保護活動を継続するとともに、その最新情報をお伝えしていきます。
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