白地に菱形が浮かぶ背景に、PS5本体とDualSenseコントローラー2台、Accessコントローラーが表示されている画像

米国のゲーム開発スタジオが実施したアンケートによると、およそ2割のプレイヤーが何らかの障がいを抱えており、デジタル機器やサービスの利用を難しく感じると回答しています。ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、すべてのプレイヤーにとってアクセスしやすいゲーム体験を提供することを目指しています。PlayStation 5は2020年の発売時から、音声入力、音声読み上げ、ボタン割り当て、クローズドキャプション、色補正など、システム設定からカスタマイズ可能な11種類のアクセシビリティ機能を備えており、プレイヤーの皆さんはそれぞれのニーズに合わせてゲーム体験を設定することができます。

PS5の発売以来、私たちはアクセシビリティ機能を継続的に拡充し、あらゆるプレイヤーが楽しめる商品や機能、サービスの提供に向けて取り組んできました。

アクセシビリティの拡充

  • 2021年4月: ズーム機能の追加
  • 2021年9月: 一時停止や繰り返しなどの操作の追加や、コントロールセンターにおけるアクセシビリティショートカットなど、音声読み上げ機能を強化
  • 2022年4月:音声読み上げ機能に新たな言語を追加し、対応言語を合計15に拡張。ヘッドホン用モノラル音声の設定も新たに導入
  • 2023年4月:各ゲームが対応しているアクセシビリティ機能を簡単に確認できるアクセシビリティ タグをPlayStation Storeで提供開始
  • 2023年9月:「システム操作時のハプティックフィードバック」および「2個目のコントローラーでアシスト」の機能を追加
  • 2023年12月:プレイヤーの多様なニーズに合わせてカスタマイズできるPS5用アクセシビリティコントローラーキット「Accessコントローラー」を発売
  • 2025年4月:小さい音の強調、音域の調整、音質の最適化、オーディオ設定のカスタマイズなど、ヘッドホンオーディオをプレイヤーの好みに合わせて調整し、より幅広いアクセシビリティをサポートするオーディオフォーカス機能を追加

これらを始めとした機能や商品の拡充により、PS5のアクセシビリティは向上し、視覚、聴覚、身体に障がいのあるプレイヤーも、より快適にゲームをお楽しみいただくことができます。なかでも、「システム操作時のハプティックフィードバック」機能は、PS5のホーム画面の操作において、ハプティックフィードバックを有効にし、没入感の向上に加えて、視覚や聴覚障がいのある方の触覚を通じてサポートします。また、「2個目のコントローラーでアシスト」機能は、2個目のコントローラーを「アシストコントローラー」として割り当てることができ、複雑な操作が必要なメニュー画面やゲームプレイを友人やご家族がサポートすることが可能です。

さらに、最新のシステムソフトウェアアップデートを通して実装されたオーディオフォーカス機能は、エンジンの音や振動音などの低音に加え、足音や金属音などの高音域を強調することができ、すべてのユーザーがそれぞれの好みに合わせてレベルを調整することが可能です。また、ゲーム内のキャラクターの声や小さい音、ボイスチャットの音声など、幅広い音域を強調することができます。

暗い背景に白い文字。アクセシビリティの設定を示すPS5のシステム画面。2個目のコントローラーでアシスト機能が選択されている。

Accessコントローラーを通じてプレイ体験を自由にカスタマイズ

2024年12月6日には、ゲームをより遊びやすくするためにデザインされた、幅広いカスタマイズが可能なPS5用コントローラーキット「Accessコントローラー」が発売から1周年を迎えました。アクセシビリティの専門家の皆さんのご意見を取り入れながら開発したAccessコントローラーは、ハードウェアおよびソフトウェアの両方において豊富なカスタマイズオプションが用意されています。プレイヤーの皆さんは、身体的なニーズに合わせて、コントローラーのボタンやスティックの配置を自由に調整することができ、より長く快適なゲームプレイをお楽しみいただけます。また、Accessコントローラーの箱は片手で開封しやすく、商品を箱から簡単に取り出せるような工夫が施されています。これらのユニークで革新的なデザインは、25以上にわたる賞を受賞しました。

PlayStation Studiosのアクセシビリティに対する取り組み

白地にPlayStationsシェイプス(四角、三角、バツ、丸)が描かれた背景に、英字で「シリーズの成長とともにアクセシビリティ機能も拡充」と記載されている。他にも、ゲームの画像と発売年、発売時のアクセシビリティ機能の数が表示されている。
シリーズの成長とともにアクセシビリティ機能も拡充

10年近くにわたり、PlayStation Studiosは革新的なアクセシビリティ機能を備えた大型タイトルをリリースしてきました。PlayStation Studiosのアクセシビリティ&インクルージョングループは、新規タイトルやリマスター版などの発売に合わせてアクセシビリティ機能を開発し、各スタジオをサポートしています。このチームの取り組みにより、ゲーム発売時のアクセシビリティ機能の数は大幅に増加し、ゲームの発売後もアップデートに合わせてアクセシビリティ機能が継続的に追加されています。

例えば、『Marvel's Spider-Man 2』には、ボタン入力を減らしたり、ゲーム内の多くの場面で反応する時間を増やしたりするなど、戦闘や移動のゲームプレイに役立つ80以上のアクセシビリティ機能が実装されています。さらには、オーディオ周波数を調整することで、プレイヤーは不快に感じる音を無効化することができます。また、『Marvel's Spider-Man 2』には、ゲーム内で操作できる聴覚障がい者のキャラクター、ヘイリーが登場し、アメリカ手話を用いた会話や、耳が聞こえにくい彼女のように、周りの音がほぼ聞こえなくなる体験ができます。本作は、2023年のGAConf(ゲームアクセシビリティに特化したカンファレンス)アワードで、障がいを持ったキャラクターの表現が評価され、「Best Representation賞」を受賞しました。

2023年には、PS5向けのPlayStation Storeにおいてアクセシビリティ タグの提供を開始しました。アクセシビリティ タグは、各ゲームが対応しているアクセシビリティ機能をゲーム開発者がタグ付けできる機能です。アクセシビリティ タグには、ビジュアルや音声のアクセシビリティ設定から、DualSense ワイヤレスコントローラーの操作オプション、難易度設定やボイストランスクリプション機能(音声のテキスト化およびテキスト読み上げ)などのオンラインコミュニケーションに関する機能まで、さまざまなものが含まれます。アクセシビリティ タグは障がいのあるプレイヤーから多くのリクエストがあった機能で、現在はPlayStation Storeの700本以上のゲームで活用されています。

SIEは、PlayStationのあらゆるゲーム体験をすべてのプレイヤーが楽しめるような環境を目指しています。これからもアクセシビリティ機能を開発、拡充していくことで、誰もが歓迎されるPlayStationコミュニティーを推進していきます。

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