■副法務顧問 バイスプレジデント Tony Justman

私たちがゲームをする理由はさまざまです。想像の世界に没頭する、友人や家族と交流する、他のプレイヤーとスキルを競う、テクノロジーを通じて学ぶ、あるいは単なる息抜きや暇つぶしにプレイするかもしれません。ゲームは他の社会活動と同じく、さまざまなプレイヤーとの貴重なつながりを生み出し、プレイする喜びを分かち合えることに気づかせてくれます。

ゲームはお子さまを含め、幅広い年代の方のためにあると私たちは考えます。魅力的なエンタテインメント体験の実現にはテクノロジーが欠かせませんが、特に他のプレイヤーとの交流を伴う場合、私たちはお互いを尊重し、プラスになる形で、かつ安心してお楽しみいただきたいと考えています。すべてのユーザーの皆さまには、このような素晴らしいゲーム体験を楽しむ権利があります。

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、任天堂株式会社様およびNintendo Switchのコミュニティ、Xboxとともに、オンライン環境でユーザーの皆さまを守るためには、横断的な取り組みが必要だと考えています。この取り組みには高度なテクノロジー、ユーザーコミュニティからのご協力、そして専門家の知識が必要です。同じ目標に向けて取り組めばその成果は大きくなるため、今後も各社はゲームの安全性向上に対する取り組みに投資し、それを進めるとともに、拡大させていきます。ここで優先するのはユーザーの皆さま、特にお子さまがゲームをプレイする際の安全性の向上です。

私たちは以下の理念に基づいて取り組みを進めていきます。

防止:適切なゲーム体験についての理解を促進します

  • ユーザーの皆さまがゲーム体験をカスタマイズできるように管理機能を提供いたします。お子さまが適切にゲームを楽しむために、必要なツールや情報の提供を通じて、保護者の皆さまをサポートいたします。
  • 安全性を高めるための機能は、便利で使いやすいものであるべきです。安全性を高めるツールの情報を製品、カスタマーサポート、ウェブサイト、販売店等を通じて、より多くのユーザーや保護者の皆さまにお届けしてまいります。
  • 行動規範、利用規約、およびこれらの施行を通じてユーザーと保護者の皆さまに継続的に情報をご提供いたします。
  • 不当な行為やコンテンツによりユーザーの皆さまが被害を被ることのないよう、これを阻止するためのテクノロジーに投資いたします。 

パートナーシップ:ユーザーの皆さまの安全を守るため、ゲーム業界、規制当局、司法機関、そしてコミュニティとの連携に努めます

  • 業界全体で安全性を高めるという強い意志を持つことが重要です。ゲーム業界とすべてのユーザーの皆さまため、業界内での協力を通じて、私たちはより安全なゲーム体験をご提供できると考えています。
  • 業界団体、業界内各社、規制当局、司法機関、専門家と協力して、オンライン環境での安全性を高める取り組みを展開および発展させてまいります。
  • 業界のための共同研究を実施してまいります。
  • いかなる状況でもヘイトやハラスメント、または低年齢のユーザーの皆さまが不利益を受ける事態は避けなければなりません。安全にゲームをお楽しみいただくための行動や、悪質な利用者に対処するための通報ツールの使用を、ユーザーコミュニティと協力しながら奨励いたします。
  • ESRBPEGICEROなどのレーティング機関と協力し、ゲームが適切なレーティングを受けられるようにいたします。

責任:すべてのプレイヤーの皆さまのために、プラットフォームの安全性を高めます

  • ユーザーの皆さまが簡単に行動規範の違反を通報できるようにいたします。また、当該コンテンツの削除だけでなく、サービスの利用制限など、違反プレイヤーに対して適切な法的措置を取ります。  
  • 現地の法律に従い、司法機関からのあらゆる合法的な要求に対応いたします。違反行為が確認された場合や、ユーザーが直ちに被害を受ける危険性が高いと思われる場合は、すみやかに法執行機関に通報いたします。 
  • プラットフォームをお使いいただく際のルールと要件を公開いたします。通報されたプレイヤーがプラットフォームを引き続き使用する場合、それらの要件を理解することを条件といたします。

すぐに他のプレイヤーとつながることができるデジタルエンタテインメントの世界では、ユーザーの皆さまの安全が確保しづらい場合があります。私達は今回のパートナシップを通じてゲームをプレイいただく際の安全性を高め、今後もゲームを真の意味ですべての皆さまに向けたエンタテインメントにしたいと考えています。テレビゲーム業界には、ユーザーの皆さま、特にお子さまを守るためのさまざまな対策を講じてきた長い歴史がありますが、この課題の解決には企業や業界を超えた取り組みが必要です。

ユーザーの皆さまのための同様の取り組みが、世界各地に広がっていくことを期待しております。

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