『アストロボット』の発売を記念して、Team ASOBI代表 ニコラ・ドゥセ・通称「ニコ」と、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のスタジオビジネスグループ CEO ハーマン・ハルストを迎え、アストロに関するあらゆるストーリーや、PlayStation Studiosが手掛ける傑作タイトルの制作、そして発売までの道のりについてお話を聞きました。ハーマンさんとニコさんとの会話内容の一部を本記事でまとめましたのでぜひご覧ください。

『アストロボット』の発売を記念して、ニコさんはTeam ASOBIのスタッフとなにかお祝いをする予定ですか?

ニコ: スタジオでパーティーを開催する予定です。開発チームだけでなく、ゲーム制作に携わった多くのみなさんもお招きしているので、今からとても楽しみにしています。

ハーマンさんは今までに数々のタイトルの発売を見届けてきたと思いますが、今回の『アストロボット』の発売は何か異なる点はありますか?

ハーマン: スタジオにとってタイトルの発売は重大な節目で、祝い方もさまざまです。SIEのスタジオビジネスグループ CEO に就任してから、発売に際し、ビジネスへの影響をより深く考えるようになりました。『アストロボット』はPlayStationの重要なタイトルであると同時に、私にとって思い入れのあるゲームでもあります。私はこれまで通り、スタジオと緊密に連携していますが、ニコさんのおかげでたくさんのTeam ASOBIのメンバーに会うことができましたし、みなさんと一緒にプレイしながら、ゲームについて語り合うこともできました。そういった意味でも、愛着のあるゲームなので、発売がとても楽しみです。

『アストロボット』をプレイするファンのみなさんに期待することは何ですか?

ニコ: 『アストロボット』の制作に着手した時、『ASTRO’s PLAYROOM』の続編として主人公のアストロを大きな舞台に送り出し、PlayStation Studiosを代表する人気シリーズに伯仲するキャラクターに育て上げたいという想いがありました。

私は初めてゲームに触れる方にも、長年ゲームを楽しまれている方にも、ゲーム歴に左右されることなく、できるだけ多くの方にこのタイトルを楽しんでいただきたいと思っています。なかには、初めて遊ぶゲームが『アストロボット』というお子さまもいるでしょう。プレイをしていると笑みが溢れる…これこそがチーム全員が目指す『アストロボット』のミッションです。

ハーマン: ニコさんの言うとおりです。遊んでいると自然と笑顔になれるゲームを制作してくれましたね。東京でニコさんと一緒にプレイする機会に加え、自宅でも一人でプレイしました。このゲームは一度始めるとなかなかやめられなくなるくらい、非常に楽しいゲームですので、みなさんも夢中になること間違いないです。

ハーマンさん、『アストロボット』や登場キャラクターに対する熱狂的な反応を目の当たりにして、今後ファミリー向けのタイトル開発に一層力を入れることを検討されていますか?

ハーマン: PlayStation Studiosにとって、多様多彩なジャンルのゲーム開発は非常に重要ですし、ファミリー向けのタイトル開発も同様に重要です。

数多くの素晴らしいゲームが日本から誕生していますが、Team ASOBIもジャンルの最高傑作と比肩するビッグタイトルを手掛けることができました。しかも手軽にプレイできるため、ゲーム初心者やお子さまをはじめ、挑戦が大好きな私と同年代のプレイヤーなど、幅広いプレイヤー層を対象としています。

PlayStation Studiosのポートフォリオの中での『アストロボット』の位置付けについて教えてください。

ハーマン:『アストロボット』はPlayStationにとって非常に大切なタイトルです。 ご存知のように、PlayStation 5にプリインストールされた『ASTRO’s PLAYROOM』は、何百万人ものユーザーの方々に親しまれ、そして愛されてきました。比較的小規模なスタジオがこれほど大規模なゲームを制作するという事実に加え、そのゲームが素晴らしい作品になったことは非常にすばらしいことです。イースターエッグ(隠しネタ)が満載のこのゲームは、まるでPlayStationそのものを象徴するような作品です。PlayStation Studiosが誇るシングルプレイヤーゲームにおける先進性と歴史のシンボルと化してくれるのではないでしょうか。

このような実績を経て、Team ASOBIはどのように成長したと思いますか? また、PlayStationはどのように成長したと思いますか?

ニコ: 私たちは、この5年間、特にアストロの世界を創り上げてきたこの4年間で、小さなチームから本格的なスタジオへと急成長を遂げることができました。『ASTRO’s PLAYROOM』の開発時は30人程度のチームだったのが、現在では厳選されたスタッフによるチームが2倍ほどの規模に成長しています。スタッフそれぞれが活躍できるチーム構成を大切にしながらも、臨機応変な小規模チームならではの強みは、依然として引き継いでいます。たとえ100人体制になったとしても、この考えは妥協することなく貫いていきたいと思っています。

ハーマン: PlayStationはかつてないほど大きなコミュニティを擁しており、ゲームのラインナップも大幅に増えました。今回の『アストロボット』の発売は、PlayStationの歴史を記念すべく、喜びとコラボレーションが凝縮された集大成です。人々に笑顔を咲かせ楽しんでもらえるゲームのリリースに向けて、ニコさんそしてTeam ASOBIのチームのみなさんが、PlayStation Studiosで活躍するクリエイターをはじめとする業界屈指のIPクリエイターたちとともに励む姿は、見ていて嬉しいものでした。

 PlayStationのお馴染みのキャラクターが登場する『アストロボット』の誕生秘話や、Team ASOBIが語るゲーム開発の詳細は、こちらのPlayStationポッドキャスト(英語のみ)にてご視聴いただけます。

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